あなたの
その
可憐ながらも凛とした
姿を観ると
思いだす
あなたと過ごした
短くとも真夏のような
長くとも真冬のようでもある
あの季節
北の果てに
待ち望んだ
遅い春が
やってくるように
あなたは
その全てを
わたしに
披露する
かの如く
そびえる
名峰の
美しい真っ白な雪化粧が
少しずつ落ちてきた
その時
突如
わたしの元へと
やってきた
ながいながい旅路の末
本土の北の果てに
ひっそりと存在する
そして
どこにも存在しない
無二のアートギャラリースペースへと
さらには
互いに
より深い進化をもとめ
静かに
よりそう
ビオラの花のように
生きとし生けるものとしての
よろこびを
ともに
分かち合う
しょいこんでいた
重いリュックに
その存在を
その想いを
さりげなく観せていた
あなたのいのちでもある
沢山の息づかいが描かれている
スケッチブックの角っこのように
そんな
愛しの旅する
オヤマの絵描きさん
いま
あなたは
どの地に
旅し
そして
愛している絵を
愉しまれているのですか
∞
陽子