アトリエヨウコ

ATELIER DE YOUCO ∞ article galerie space

わっか ∞ Vous

 

あぁ…やっぱりキレイ

 

この凛としたも美しい曲線のフォルム…

 

そして暗闇のなか灯されたほんのりとした灯り…

 

ゆらゆら…

 

いつ灯してもキレイ…

 

バザーに行ってホントよかった…

 

割れたクリアグラスをより美しく生まれ変わらせたあのヒト…

 

ヤンチャでガラスマニア…

 

ジェントルメンでユーモラス…

 

そしてバサー会場で互いにさよならのあいさつしたとき

 

あの虹色のサングラス外してくれた…

 

そしたらわたし…

 

身体全身一氣に熱くなった…

 

あらゆるモノ全て見透かし見抜く瞳…

 

あのヒトはサングラス越しからあの瞳でわたしを見つめてくれていた…

 

今も身体がチリチリ熱い…

 

どうしてなんだろ…

 

出逢ったばかりの男性にこんな…

 

こんなことはじめて…

 

わたしよりも20歳も歳下…

 

なのに…

 

あのヒトの前で自身のすべてをさらけだしたい

 

そしてあのヒトの全てを知りたい

 

さらにはあのヒトの大きな海に飛び込みよろこびを分かち合いたい

 

そんなこと思ってるなんて…

 

パートナーと同居していながらもオンナの体験がほぼないに等しかったわたし…

 

そして二度とパートナーは創らないって決めてヒトリ愛しい島に移住してきたわたし…

 

その愛しい島であのヒトとどちらかがいのち終えるその時まで暮らしたい…

 

形にとらわれず互いに尊重しあうパートナーとして…

 

だけどわたしはアラフィフ…

 

そんなこと思っちゃいけない

 

そしてパートナーはコリゴリ…

 

でもあのヒトは他のヒトとは何かが違う

 

それはまるでわたしの愛するこの島そのもの…

 

心から愛おしい…

 

そして明日は午後から予約していた吹きガラス体験

 

あのヒトの工房へバスで向かう…

 

さっき電話が来た…

 

"溶解炉の炎が燃えている周辺は熱いから汗拭きタオルや飲み物あった方がいい"

 

"服装も動きやすくて体温調節できるような身なりがいい"って連絡くれた…

 

あのヒトからの電話…

 

ほんとにうれしかった…

 

そして明日は工房で二人だけ…

 

あのヒトは職人として丁寧に吹きガラスのやり方をそばで教えてくれる

 

だけどわたしこわい…

 

あのヒトにわたしの想い見透かされそう…

 

そして自身で抑えているモノ全て明るみになりそうで…

 

だけど早くあのヒトに逢いたい

 

あのヒトはわたしのこと…どう思ってるのかな?

 

 

…もうこんな時間か

 

オーダーメードのグラス納品に間に合わせるように作業してたらあっという間に外は真っ暗だ

 

そして明日午後からの吹きガラス体験の道具もスタンバイ済みだ

 

さっき電話であのヒトに明日体験であったらいいモノとか適切な服装について伝えた

 

あのヒトははじめてあった時と同じようにハキハキしながらもしっかりと話を聴いてくれた

 

そうして話ししてると…

 

ついいらんことまで喋りそうになった

 

先週のバサー会場でオレのブースにあのヒトと向かう途中

 

割に合わなくて今回のバサー参加が初めてだと言った時

 

"割に合わない?"って尋ねてきた

 

そのときハッとしてとっさにはぐらかした

 

ガラス職人になるきっかけとなった

 

その割に合わない出来事をニュアンスとして思わず表現してしまった

 

でもそれはすでに終わったこと

 

けどオレは出身地の最北端の街を避けるかのようにガラス職人として島へ移住

 

3年間ほとんど島外はもちろん公の場に出ることもなくガラス職人として作品を手掛けてきた

 

だけど先週これまで避けてきたイベントバザーに参加

 

途中クルマに作品を取りに行ってあのヒトとすれ違った時

 

"やっと逢えた"って心が勝手につぶやいた

 

そしてトイレ前でばったり再会したとき

 

身体全身が一氣に熱くなった

 

そんなことを知らないあのヒトは無邪氣ながらもさり氣なく氣を配りながら話をしていた

 

互いに涙を流しながら笑い転げていても

 

自身の身体はどんどん熱さを増していく

 

理性を保つのが精一杯ながらもあのヒトの迎えを待つクリアグラスのもとへ案内した

 

そしてそのグラスを取り出した瞬間

 

あのヒトは"信じられない"とつぶやきながらもうれしそうに眼を輝かせていた

 

そしてクリアグラスのいきさつを話したのち

 

あのヒトは静かに涙を流していた

 

その純粋な瞳からこぼれる涙を"アラフィフだから涙もろくなった"と手で拭いながら

 

そして互いにあいさつをして別れようとしたとき

 

オレはかけていたサングラスを外した

 

そしたらあのヒトはこれまでになく驚いた表情をしていた

 

そして顔を赤らめ若干視線をそらしながら"ありがとうございました"とその場を後にしたアトリエマダム…

 

もしかしてあんたもオレと同じなんだろうか

 

今も続くこの身体の熱さ…

 

初めてともいえるこの感覚

 

もはや自身の意志とは異なる身体の変化

 

そして明日は工房でオレはガラス職人としてあんたに吹きガラス体験のレクチャーをしていく

 

そしてグラスを除冷するため数日置いたのち

 

再度あんたと顔をあわせる

 

それ以降逢う機会があるかどうかさえわからないから

 

過去に自身の身に起きたこと

 

そして芽生えた想いを直前逢って伝える

 

だから早くあのヒトに逢いたい

 

あのヒトはオレのこと…どう思ってるのだろうか?

 

 

陽子

ATELIERDEYOUCO



© 2022 ATELIER DE YOUCO.