深い闇夜
そして澄みきった空間
という名のキャンバス一面に広がる
美しくも繊細なひかり
その瞬くひかりの数々の片隅で
美しくも繊細な透明グラスの中で
ゆらゆらとひかりを観せながら
そのひかりがグラスに反射し
テーブルに影絵のように美しくも繊細な姿も観せている
自然素材で創られたティーキャンドルは
ほんのりとオレンジ色をした
暖かくも優しい灯り
さらにはガラスの中でわずかな空氣の動きにあらがうことなく
自然ながらも二度と同じ動きを観せない灯り
それはまるで心が感情が常に揺れ動くかのよう
決して眼で観ることのできない自身の内面
鏡のように灯りは観せてくれている
そんなやすらぎ溢れるゆらぎをみつめながら
わたしは日頃創造しつづけている
この無限に拡がる星々が瞬く無限の空間にひとり静かに佇みながら想う
この無限の空間は過去・現在そして未来が同時に存在している
しかしそれはキャンドルのゆらぎのように同じ空間は存在しない
常に空間は変化そして進化を求め
本来のあるべき姿へ戻ろうとする
しかし
今の不可思議ともいえる空間になじみすきたわたしは
変化そして進化を望みたい一方で
それを拒絶する
その行動はまさしくアクセルとブレーキを同時にそして力強く踏み続けている他ならない
進みたいのに進めない
いや
進みたくない
と
はっきりと意図
だからアクセルよりもブレーキが優っている
だけどそのアクセルとブレーキを同時に力強く踏み続けている右脚は悲鳴を挙げている
さらには
"そろそろどっちにするのか決めて!"
アクセルそしてブレーキは切実に訴え続けている
その真の芯をついた声そして言葉はわたしにとっては耳が痛い
だから聴こえないフリをしながら
無限の空間で創造された
瞬く星そしてキャンドルの灯りの揺らぎのような二度と奏でることのできない即興ピアノメロディーのヴォリュームを上げる
するとその心地よい音楽は突如パタリと聴こえなくなる
そしてシンとした空間の中で星々のささやきが聴こえる
"あなたをここでずっと待っている"
"わたしそして満天の星々が広がるこの北に存在する島でもありながら山として存在しているこの地で"
"あなたはそのインビテーションラヴレターをすでに自身の手で受け取りそしてそれを手にしながらわたしを愛おしんでくれている"
"そしてあなたはわたしのことを来るべき存在全てを拒まずさらには静かに受け入れる…"
"あなたのその凛としながらも全く何事にも動じない姿は無二のもの"
"あなたを心から愛しています"
"そんなわたしもあなたを心から愛している"
"そしてわたしはもちろんあなたさらには生きとし生けるもの全てに自由意志というギフトが存在する"
"わたしはあなたの意志を尊重する"
"そんなあなたは愛する地でいのち終えるその瞬間まで暮らす"
"やがてあなたはわたしに還り完全なるひとつに還る"
"それが一番わたしがわたしでいられる"という
"わたしはその時を心待ちにしている…"
そしてわたしはいつしか
ブレーキの存在しない
完全に身も心も委ねられる心地よい乗り物とひとつになっていた
それはすなわち自身の身体
この世に産まれる前
自身であるべき地へ還るその瞬間まで乗ると
自身で決めた
どこにも存在しない
すでにそのままで完全な
たった一つの乗り物
完全に身も心も委ねられる心地よい存在が待つその地へ行く手段も方法も全て熟知している
そんな完全なる乗り物に乗っていながらもこれまでおざなりにしてしまっていた
しかし真の意味ではじめて身も心も一つとなったいま
わたしは迷いなく乗り物に向けハッキリと伝える
"わたしの愛する存在が待つ地へ連れて行ってください!"
するとわたしは瞬く星々が届けてくれるひかりの速さのごとく
そして美しく繊細ながらも意図して創られたグラスのなかでやさしい灯り
漆黒の空間で安堵できるゆらぎを届けてくれるキャンドルの導きのように
夢にまで観た
愛おしい地が広がる空間へ
脚を踏み入れていた…
∞
陽子
image art "Yuragi "