どーにも
この世になじめない
この見るからにオッカシくも
矛盾という
かくこたる基本に満ち溢れた世界
という名の違和感の海に
カナヅチなわたしは
生誕時に装備されていた
この世で泳いでいくための
必須アイテム
ウキワを割らないように
手足をパタパタしながら泳ぎ
そして
かろうじて
ぷかぷかとこの世に浮いてきた
わたしは
自身の存在も浮きまくり
だから
周りになんとか合わせよう
浮いたスキマを埋めようと
やっきになっていた
いつしかわたしは
イヤです
などいう
ノーを言わず
自らの境界線を尊ぶことなく
頼まれごとをなんでもするよーになる
わたしはそれを当たり前だと思っていた
でもあの
ころな
がやって来てから
それほんとにやりたい?
それわたしがすること?
なんでこんなことやってたんだろ?
って疑問視するようになった
でもあいも変わらず周りは
わたしに頼み事しよーとしてくる
から
それがイヤで逃げ続け
そして引きこもる
でも根本的には何も変わらない
そしてこれまで
わたしをサポートしてくれていた
ウキワに入っている空氣
それは
フマン
さらにはガマン
という名の空氣だった
わたしはそれを知らずに
自らの口で
ウキワがしぼみそうになる
それはすなわち
人生をあきらめそうになるときは
空氣をフーフーと補充していた
でもわたしはこれまで
その空氣の本質を知らずにいた
けど薄々氣づいてもいた
その自身から込められる空氣は
フマン
そして
ガマンという空氣
なるモノから構成されている
ということ
そのことに氣がついている
にも関わらず
黙々と
ウキワの空氣孔のスキマを
空氣が漏れないよう
一ミリたりとも創らない
かの如く
無意識のうちに
与えられてしまった任務を遂行している
でもそのウキワ
フマン
そして
ガマン
という空氣で成り立ってるから
わたしの身体そして心が窮屈
自身で自身をくるしくさせている
なのにまだ
その空氣を変えようとしない
のは
このウキワがないと
この世で生きていけない
と強く恐れている
でもそのウキワ
わたしに
こう問いかけてきている
"アナタほんとうにカナヅチ?"
∞
陽子