やっぱりヤツは
類を見ない
最強の
ジョーカー
∞
あなたは
アマイアマイスゥィーツパティシエール"YATSU"
その世界一美しくしなやかな手で創造されるアマイアマイ香り漂う作品の数々は芸術作品
美しく輝く宝石のようなスゥィーツは大切にショーケースにセンスよく並べられている
そして隣接するスペースには焼き菓子がズラリ
シンプルなサブレはもちろん季節にちなんでアイシングを施したオリジナリティーあふれるサブレも並べられている
さらには季節イベントケーキや記念日ケーキのオーダーなども手がけている
そのアマイアマイ空間の香りとともに聴こえるあなたのアマイアマイヴォイス
あなたの聴き取りやすく心地よいヴォイスそして美しい手はわたしをアマイアマイ空間へ誘い込むのには十分だった
そんなわたしは夢中になってショップに足繁く通う
お店の玄関を開けると眼の前にはシンプルで宝石の数々をより映えてみせるショーケースがお出迎え
うっとりしながら今日はどれにしようか思案する
そして工房からやってきたあなたのヴォイスにときめきながらわたしは選んだ品々をオーダー
あなたは穏やかな表情で宝石の数々を丁寧に取り出し包装
会計を済ませるとその美しい手でわたしに宝石の入った箱を手渡す
わたしはニッコリとしながら受け取り名残惜しいアマイアマイ空間を離れ自宅に帰る
そしてあなたが創造した美しくもアマイスゥィーツをひと口ひと口大切にいただきながら豊かな時間を過ごしていたそんなある日のこと
あの"世を震撼させる"不快な便りがやってくる
わたしは驚きながらも何かおかしいと不信感を抱いていた
それをきっかけとしてこれまで見せられていた華やかなステージのウラで繰り広げられていたという世のシステムなるものを知った
そんなわたしはあたらしい視点から物事を見るようになった
これまで足繁く夢中で通っていた
あなたのアマイアマイ香りのする空間へ行きたくない
そして美しい宝石のようなアマイアマイスゥィーツも口にしたくない
だけどそれ以上に
あなたの美しい手そしてヴォイスに夢中になっていたことに氣がついた
そんなあなたはアマイアマイスゥィーツパティシエール"YATSU"という名のジョーカー
これまでの世のシステムがバレないように
その偽ミラーの先にわたしが本来進むべき路があることに氣付かせないように
アマイアマイスゥィーツという名の美しい手とヴォイスでわたしを試していた
わたしはあなたを自身の手のひらで転がしていると錯覚していた
でもそれは逆だった
その魅惑のツールの数々をもつあなた
だからあなたがどんな嗜好を持とうがどんな行動をしようが
わたしは妥協しそして世のシステムという名の鳥籠に引きこもってしまう
でも皮肉にもあなたの存在によってわたしはより深い意識の変容が進みだした
それはあなたと同じ路へ歩むことが困難という意味も含まれている
でもわたしが自ら行動を起こさない限りは世のシステムそして眼の前のスクリーンは全く変わらない
そう
これもまた
わたしが設定した妄想ロールプレイングゲーム
とっくの前から開いている鳥籠のドアから抜け出し
愛おしい景色を上空から望む
その時がやってきた
∞
陽子