ダーリン…
…
爆睡してる…フフ
…
かわいい…
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そして美しい…
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ほんとにステキな存在…
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あなたはどうしてここにきてくれたの?
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わたしがカムバックするのをわかっていたかのような…このタイミング
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もしかして…あなたが呼び寄せてくれた?
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わたしがはじめてここにきた時のように
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ダーリン…わたしずっと後悔してる
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あなたに"完全なわたしが二つに別れたらどうなるか"って言ったこと
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そして別れた瞬間のあの痛み…
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その耐えきれない痛みから逃げようと…わたしは恐れという名の妄想の霧を創り上げた
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その霧の中でわたしは長い間…一人でロールプレイングを愉しんでいた
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どうしたらこのシュチュエーションを避けられるか
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この難題をどうやって飛び越えクリアーしようかと思案しながら過ごしてきた
…
そんなわたしはわたしを心地よくサポートしてくれる"味方キャラ"の面々を創造し登場させゲームを愉しむ
…
味方キャラはニコニコとしながらわたしが心地よくクリアーできるようにと全力でサポートしてくれていた
…
でもわたしが場面をクリアーして次なるステージへ進むと…味方キャラは敵キャラに変わっていた
…
今度は敵として"あいまみえる"こととなる
…
わたしはこれまでナカヨシでいた味方キャラの変貌に驚きながらも…クリアーしようとプランを立てていく
…
その敵キャラはわたしが難題をクリアーするまで鎮座している
…
わたしはその不快な状況に逃げまどい…"この場面のクリアーは難しい"と言って引きこもりゲームを保留する
…
そんなわたしの様子を見ていた敵キャラはそののちに保留ボタンを解除…わたしを否応なくステージへ引きずりだす
…
わたしはその敵キャラ…すなわちラスボスでもある自身と向き合わざるを得ない最悪の状況に脚がすくんでいると…最北の地から"ゴッド"が降臨
…
そのゴッドは対極するモノを一切ジャッジメントしない…この世の全てを知る偉大なる存在
…
その偉大なる存在の登場にわたしは安堵しつつも氣を引き締め…共にラスボスに向き合いクリアーを試みる
…
そして氣がつくと…最北の名峰が本土最北で美しくうかがえる無二のアトリエを主宰
…
さらにゴッドはわたしのオンナを取り戻し…共によろこびを分かち合うというすばらしいステージへわたしは脚を踏み入れていた…
∞
ハニー…
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ぐっすり寝ている…
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ほんの少し口を開けて…
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愛おしい…
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そして美しい
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そんなあなたの完璧で美しい身体には…自分がしるした"アート"が数多く残されている
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あなたが五感を使いよろこびを表現するたび…自分はそのよろこびをさらに見たいとあなたの無垢なキャンバスに"しるし"を次々と創造していく
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あなたは自分が満遍なく記したアートを愛おしみながら見つめ…優しく触れながら"オンナでよかった"と自分に向けほほえむ
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その愛おしい姿は自分たちが完全なるひとつだった時の幸福な姿そのもの
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互いに完璧な存在としていた自分たち
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あるときあなたは"一つが二つに別れたらどのようになるのか知りたい"と自分に話した
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その提示に自分は驚きながらもあなたの話に耳を傾け…あなたの意見に同意した
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そして別れたその瞬間…耐えに耐えられない痛みに互いに絶叫した
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あなたは涙し後悔している表情をしながらも"世の体験"という名の旅に赴いた
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自分は別れた痛みを感じながら…あなたとの再会を心待ちにその時をじっと待っていた
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すると自分の中で不思議な感情や感覚を覚える
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それはあなたが"世の旅"の最中で感じているモノ…
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よろこびや愉しみ…そして対極する恐れや不安などというこれまで体感したことのない感情…
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あなたが体感しているその全ての感覚が自分に伝わるのを感じながら後悔していた
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あの時あなたに二つに分かれることに同意してしまったこと…
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あなたの話を聴いた自分は"完全が二つになるその痛みは想像を絶する"
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"正直反対だ"と伝えながらも"完全が不完全になったらどのようになるのか"ということに興味もあった
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さらには完全なあなたがより進化していきたいという思い…それは自分にも言えること
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互いがより進化していくためにはそのような経験も必須なのではと感じ…自分たちは別れた
…
そしていま自分たちはこうして再会…互いのこれまでをシェアしあいながらよろこびに浸っている
…
真の意味で一つに還るその日を夢見ながら
∞
陽子