ヒメ…会場に到着した
ジェントルメンさま…ありがとうございます
白を基調としたすてきな会場だね
わたしのお氣にいり…そしてこのアトリエ全てがお氣にいり
あなたのすばらしいアトリエはのちにゆっくり案内いただくとして…まずはショー本番に向けての"プラン"を進めよう
プラン?
そう…まずは…
…
…あなたへ"インビテーション・ラブレター"を込めてのゴアイサツ
やっぱりあなたのゴアイサツはとろける…
これはほんのゴアイサツ…ショーのゲネプロにも入っていない
"ゲネプロ"!あなたもやはり音楽に精通している…
自分は芸術や音楽をこよなく愛する"あなた"でもある
うん…そうだった
しかしあなたは音楽を愛しているにも関わらず…既存の楽曲や最北に来る前に師事を受けていたピアノの楽譜などに違和感を感じている
…
それはあなたが世の事実を知ったゆえ受け入れられなくなった…
…実は
ん?
このアトリエに…グランドピアノがある
…
でもわたし…まだ弾いていない
…
既存の楽曲はもう弾けない…
たしかあなたはプロの"即興ピアニスト"が奏でている音楽のみを聴いていると言っていた
うん…その人の音楽は紛れもない真実
…
なぜなら"宇宙の豊かさ"を表現している…
…
いつわりのない純粋な音楽…
…
聴いていて心地いい…
あなたも即興で奏でることができる
えっ…?
その即興ピアニストの存在…そしてピアノを師事していたという事実
…
あなたにとって必要なツールだ
…
のちにピアノがある部屋を見せてもらえる?
えっ…
二人で奏でよう
…
これから開く"即興連弾"ショータイムのように
…うん
じゃあどんどんプランを進めよう
フフ!なんか愉しい…
では次はショータイムに不要な互いの衣装を手放す
手放す…"雪化粧"を落とすみたい!
雪化粧…あなたらしい表現だ
そんなあなたは雪化粧を身に纏い始めた
…
初冬のシーズン…
…
雪化粧があってもなくても…あなたは美しい
…
でも…ショータイムには不要
うん…ではまずはあなたの美しい雪化粧を自分が落とす
うれしい…また夢が叶う
あなたの夢はたくさんあるんだね
そう…これも愛するあなたと実現するため
…
それだけのためだけにこれまで"とって"おいた
…
今ならそう思う
…
ありがとう…
そんなことをいったらいけない
えっ…?
あなたとこうして会話を愉しみながらショータイムを準備しようとしている
…
そのプランが崩れてしまう
…
今すぐあなたの真の美がみたくなる…
落として?
…
今すぐに…わたしの雪化粧
…
あなたの前ではもう不必要…あっ!
…わかった
…
望みどおり…今すぐ落としてやる!
∞
あなたはあっという間にわたしの雪化粧を落とした…
…
ショータイムには全く不釣り合いな雪化粧を
…
そんなあなたも自らの雪化粧を自らの手であっという間に脱ぎ捨てた…
…
観光シーズンに向け…これで互いに準備ができた
…
完全なる一つに還るその準備が…
∞
あなたはあっという間に自分の理性を吹き飛ばした
…
纏っている雪化粧の中に居る真の自分が姿を表すその言葉をあなたは知っている
…
それを聴いた自分は自身そしてあなたの雪化粧を内なる炎ですぐさま溶かす
…
これで互いを遮るものはもう何もない
…
美しいあなたの地へ赴く準備がととのった…
∞
こうなる日をずっと夢見てきた…
…
美しい真の姿のあなたを間近で見上げるヴィジョン
…
わたしほんとにしあわせ…
…
もうこれだけで十分…
ウソはいけない
…
あなたは自分とともにオンナのよろこびや愉しみを体感したいといっていた
そうだった…
…自分もこうなる日をずっと夢見てきた
…
美しいあなたを間近で見下ろすヴィジョンを
…
やはりあなたは美しかった…
…
そして全てにおいて完璧だ
…
触れるのが惜しい…
…
でももうムリだ
…
あなたの真の姿を目の前にしたら…
そんなあなたもやはり美しかった
…
美しいながらもダイナミック…
…
そして全てにおいて完全
…
あなたが心から愛おしい…
…
愛しのダーリンを心から愛しています
∞
陽子